イヌトウキは、薩摩が隠したセリ科の根である
門外不出の薬草から、絶滅危惧の栽培植物へ。名前の由来より先に知りたい栽培の難しさ。
イヌトウキという名前は、犬のサプリのために付けた造語ではありません。セリ科の植物の名です。和名を日本山人参とも呼び、牧野富太郎の記録にも残ります。薩摩藩では門外不出の妙薬として扱われたと伝えられています。
ヒュウガトウキと合わせてニホンヤマニンジンと呼ばれた時代もある。いまは絶滅危惧II類。咲かせすぎても、枯らしてもいけない、と栽培する人が言います。五年かけて根を育てる。早く収穫すれば量は増えるが、研究所が使うのはその遅い根です。
100%という意味
ペット向けのサプリには、イヌトウキを数パーセントだけ混ぜた製品もあります。栽培コストが高いからです。JINパワー100の原材料名は、日本山人参末。それ以外の機能性原料を足していません。
少量で済む設計でもあります。体重3kgあたり1日0.1g。体に負担をかけない量を、フードへ混ぜる。苦味が強いので、猫は「ペッ」と出すことがあります。毒だと判断する本能です。中毒のサインと混同しないこと。初回はさらに少なく、ウェットやスープに溶かす。
研究と、研究の外側
国内の大学や研究機関からは、血管の保護、神経の保護、免疫の変化、血流といった角度の論文が出ています。当研究所では、日本未病学会での発表、査読付き学術誌『New Food Industry』2026年1月号への掲載、日本獣医腎泌尿器学会への出展と、記録を残してきました。
掲載された研究は基礎的な検討です。疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。植物の物語を、効能の物語にすり替えてはいけない。薩摩が隠した理由を、広告で消費してもいけない。
残してよいのは、栽培の遅さと、耳かき一杯という量の小ささです。毎日の食卓に乗る大きさまで、根を砕いた結果です。